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小学校現場で奮闘している広島の教師が、目ざす子どもの姿の実現のために「いい授業をしたい」「楽しい学校生活を提供したい」と集って学び合っています。


全国高等学校総合文化祭に接して

先日、会員の一人から「今、県立美術館で行われている『全国高等学校総合文化祭』の展覧会にきています。すごいパワーです。」という知らせのメールが届きました。

短い文面から彼女の興奮ぶりが伝わってきました。その思いを共有したくて、時間をやりくりして見に行きました。

 

確かに、それぞれの作品では、自分のテーマに懸命に向き合う高校生の姿が想像され、さわやかな気持ちになりました。どれも若いエネルギーがあふれていて、高校生たちの将来に心強いものを感じました。

県内の特別支援学校生徒ののびのびとした個性豊かな作品も加わって、美術がもつ教育力の大きさを改めて認識しました。

 

案内のパンフレットによれば、本文化祭を「2016ひろしま総文」と呼び、美術・工芸 書道 写真 演劇 合唱 吹奏楽 器楽・管弦楽 日本音楽 吟詠剣詩舞 郷土芸能 マーチングバンド・バトントワリング 放送 囲碁 将棋 弁論 小倉百人一首・かるた 新聞 文芸 自然科学という、25の部門で日頃の活動成果を披露したそうです。

それに、軽音楽 英語 JRC・ボランティア 情報 特別支援学校 家庭等が協賛部門として加わって、実に大きな文化祭だったことを知りました。

 

この文化祭で、どれほど多くの高校生の成長が見られたことでしょう。

 

「祭り」や「発表会」等の教育効果には、とても大きなものがあります。

小学校の教育においても、日々の活動を大事にして、発表会等の行事を一つの節目の教育活動として組み入れ、子どもたちの成長につなげたいものだと思っています。

教師自らが手本に!

メンバーの一人から、次のようなうれしい便りがありました。

 

「先日、市内の研究会で、『近くの人と話してみましょう』という時間がありました。

いつもなら黙って待っているのですが、今回は自分から話してみたり、皆さんに話を振ってみたりして、全員の意見を聞き合うことができました。創での学びのおかげだと思いました。」

 

今、創では、子どもたちの考えをより広げたり深めたりするための「書く」活動や「話し合い」の効果的な方法について研究を進めています。

そして、子どもに求めることは教師自らがその力をつける努力をすることも誓っています。

 

「思うことは進んで発表し、友達との話し合いにつなごう!」という子どもへの指導を実現するために、教師自らがその手本になろうとしている姿が目に浮かびました。

 

こんな若い人の頑張る姿を見たり様子を聞いたりする時、教育の将来に光を見るようでうれしくなります。

7月 創

創の定例会でした。

今日は、授業において大事なことは、確かな教材解釈と的を絞った発問であること、そしてそれが「つながる話し合い」に通じ、子どもたちの幅広く深い思考を引き出すのだということを学び合いました。

 

詩「かたつむり」(リューイ作・いでさわまきと訳)の主題は何かを討議し、そこに迫るための発問を探りました。

時間切れで、止む無く途中で議論を終えることになったのは残念でしたが、元緑井小学校 井西敏恵校長の授業記録によって、2年生の子どもたちの主題に迫るつながる発言の実際に触れました。

これらの主題検討と実践例から、教材解釈と発問の大切さを認識したとの感想が多くあり、ひとまずほっとしたところです。

 

月一回の「創」ですが(月一回だからこそ?)、毎回、準備の段階から緊張感でいっぱいです。毎日多忙を極める中、やっと一週間を終えた土曜日なのに、こうして「教師力を高めるために学びたい」と通う会員の時間を、決して無駄にしてはならないという思いです。

教師としての高みを目指す会員の真摯な姿が、私の活動源となっています。

 

後半は、いつものように低・中・高学年別研究に入り、それぞれのグループで、来月の中間発表会に向けて話し合いを進めました。

グループ研究の「共に学ぶ」心強さや楽しさと共に、共同研究故のつまずきや悩みも力に変えて、多くを学び合ってほしいと願っています。

 

 

沼田西小学校訪問

一昨日、三原市立沼田西小学校の校内研修会に参加する機会をいただきました。沼田西小学校は本年度の広島県造形教育研究大会(三原大会)の会場校です。

「人間形成に向かう美術教育」 ~みる かく つくる de  ひとづくり~

のテーマの元、比治山大学 若元澄男教授のご指導の元で一丸となってその取り組みを進めておられます。きれいに整備され、掃除の行き届いた学校環境からも、造形教育がねらう子どもたちの美的感覚が磨かれつつあると感じました。

 

校内研究会で、次の2本の授業が行われました。

 ○ 幼稚園研究保育 「広い夜空に花火を描こう」 冨吉省吾 先生 

              (沼田西小には幼稚園が内接しています)

 ○ 第4学年研究授業 鑑賞「みるみるアートでストーリー」 齋藤裕磨 先生

 

どちらも、子どもたちの「早くかきたい」「早くみたい」という意欲をそそるアイデアと十分な準備で、子どもたちが大事にされていると感じた導入でした。

授業における導入の役割は、子どもたちの学ぶ意欲や関心を刺激して誘発することですが、意外性のある具体物が効果的です。(奇をてらうことではありません)

お二人の先生の創造力に学ぶこと大でした。

 

鑑賞学習においては、「作品から感じたことや気づいたことを伝え合う」ことが中心の活動でした。正に、今「創」で取り組んでいる「言葉の力」が、図工科において求められたリ磨かれたりする場面でした。

言い換えれば、「言葉の力」は国語科のみならず、すべての教科や生活場面で育てられるものであり、「言葉の力」によってそれぞれの活動内容を深めたり広げたりするものであるということなのです。

ですから、私たちは「すべての教育活動で言葉の力を育てる」という視点を忘れてはならないのだと、改めて認識しました。

 

校長先生を始め先生方が、造形活動を通して子どもたちとしっかりと向き合っておられる姿に接して、すがすがしい気持ちで沼田西小学校を後にしました。

 

なお、広島県造形教育研究大会(三原大会)は、11月25日(金)です。可能な人は参加させてもらって学びを深めてください。

シカゴ大学実験学校の講演

昨日、広島大学での講演会に行きました。

長く図画工作科教育でお世話になっています 広島大学 中村和世先生が中心になって行われた講演会でした。(東京大会もありました)

 

テーマ  アメリカの教育改革と学校教育の再設計講

      ――シカゴ大学実験学校の21世紀型展望――

発表者と演題

  • 実験学校小学校校長 シルビー・アングリン

    「小学校における21世紀型学習を創る:好奇心・創造性・自信・学問」

  • 実践学校社会科カリキュラム開発リーダー ロブ・レイ教諭

    「小学校のクラスにおける社会科の統合」

  • 実験学校美術科部門主任 ジーナ・アリシア教諭

    「芸術における体験学習」

シカゴ大学実験学校は「民主主義と教育」の著者 ジョン・デュ―イによって創設され、その教育哲学に基づいて、時代の変化に即した新しい教育を常に創造的に生み出しておられました。

 

デュ―ィの考え方には次のようなものがあるとの説明でした。

  • 学習は、教授よりも子どもに焦点化すべきだ。
  • 学習は、小グループを通して最も効果的に達成される社会的プロセスである。
  • 学習は、実際に手で触ったり体験したりするプロジェクト(体験学習)を通して、効果が得られるべきだ。
  • 教育の目標は、学業成績が優秀であることのみでなく、創造的な問題解決でもあるべきだ。
  • 教育は、学校のコミュニティ、および、より大きなコミュニティに対する責任感を児童・生徒に育む必要がある。

 

これらのことは、「創」でも常に話題にして、私たちの目ざしていることと重なる部分がたくさんあります。「創」の方向性に自信を持つことができました。

 

違うのは、実験学校では、デューイの考えのもとで、全教職員が一丸となって創造的に教材に向き合い、子どもたちとかかわっておられることです。

 

一方、様々な課題を抱えた我が国の学校での実践においては、個々の教師の教育観に負うところが大きく、突破口を見いだせない現状が少なくありません。こんな中でどう立ち向かえばいいのか悩みは尽きません。

しかし、手ぐすねを引いているだけでは何も前に進みません。

 ・ 常に目指す子ども像を念頭に、工夫した活動を重ねること。

 ・ 教育を語り合い、切磋琢磨する仲間を学校内外につくり、刺激し合いながら学び  合いながら確かな力を共につけること。

そんな活動の一助になればと、「創」は存在し続けています。 

平成28年度のはじめに

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本会発足趣旨に賛同した会員と共に始めた「創」の活動が、早くも8年目に入りました。

多少のメンバーの入れ替わりはあったものの、ここには常に「教師としての力をつけたい」という熱い思いがたくさんあって、その姿にいつも元気をもらっています。

 

本年度(平成28年度)は、「言葉の力」を高めることをテーマとしました。

言葉の力は学力の基礎であり、人間関係づくりに欠かせない力です。「読む」「書く」「話す」「聞く」活動によって自ら勉強に取り組み、積極的に友とかかわり合いながら努力しようとする子どもの姿を目ざします。

 

それぞれの教育活動は、目指す子ども像の実現に向かって、すべてが連動しながらより有効的に作用するものでなければなりません。今回の「言葉の力」もしかりです。

研究目標「主体的に行動し、心豊かに共に伸びる子」の具体的な子どもの姿を常に念頭に置き、そこに向かうそれぞれの実践を紹介し合いながら、子どもの心に響く取り組みを目指すことを確認し合いました。

 

今回は、上記の具体的な目指す子どもの姿と具体的方法論のつながりの共通認識に、少し時間がかかりましたが、苦悩しながら準備したり議論したりする姿に勢いを感じてうれしく思いました。

 

5月例会では

内容・方法の一つ「書くこと」について考えました。

 

どの教育活動も、目指す子ども像の実現に向かうスパイラルの中に位置し、相互につながり絡み合うものであり、そのことによってより確かな力となって身につくものです。

 

今回は、学習や生活の中で感じたり考えたりしたことを書いた文を、学級通信につなぐ例を示しながら、その有効性に触れました。

 

会員の学級通信、視写学習、自主学習等の実践物を持ちよって紹介し合ったりもしました。真似してみたい友の実践に続く更なる取組を期待しています。

 

6月例会では

「つなぐ発言」の方法について演習を交えて学び合いました。発言をつないで子どもたちの思考を広げたり深めたりするのは教師の発問の質によります。内容に迫る討議を誘発して子どもの思考を段階的に高めるには、発問を絞ることが大事であるということも確認し合いました。つまり、確かな教材研究に裏付けられた発問が、「つながる発言」を生む「考える授業」の鍵となるということを理解し合えたと思います。