小学校現場で奮闘している広島の教師が、目ざす子どもの姿の実現のために「いい授業をしたい」「楽しい学校生活を提供したい」と集って学び合っています。


シカゴ大学実験学校の講演

昨日、広島大学での講演会に行きました。

長く図画工作科教育でお世話になっています 広島大学 中村和世先生が中心になって行われた講演会でした。(東京大会もありました)

 

テーマ  アメリカの教育改革と学校教育の再設計講

      ――シカゴ大学実験学校の21世紀型展望――

発表者と演題

  • 実験学校小学校校長 シルビー・アングリン

    「小学校における21世紀型学習を創る:好奇心・創造性・自信・学問」

  • 実践学校社会科カリキュラム開発リーダー ロブ・レイ教諭

    「小学校のクラスにおける社会科の統合」

  • 実験学校美術科部門主任 ジーナ・アリシア教諭

    「芸術における体験学習」

シカゴ大学実験学校は「民主主義と教育」の著者 ジョン・デュ―イによって創設され、その教育哲学に基づいて、時代の変化に即した新しい教育を常に創造的に生み出しておられました。

 

デュ―ィの考え方には次のようなものがあるとの説明でした。

  • 学習は、教授よりも子どもに焦点化すべきだ。
  • 学習は、小グループを通して最も効果的に達成される社会的プロセスである。
  • 学習は、実際に手で触ったり体験したりするプロジェクト(体験学習)を通して、効果が得られるべきだ。
  • 教育の目標は、学業成績が優秀であることのみでなく、創造的な問題解決でもあるべきだ。
  • 教育は、学校のコミュニティ、および、より大きなコミュニティに対する責任感を児童・生徒に育む必要がある。

 

これらのことは、「創」でも常に話題にして、私たちの目ざしていることと重なる部分がたくさんあります。「創」の方向性に自信を持つことができました。

 

違うのは、実験学校では、デューイの考えのもとで、全教職員が一丸となって創造的に教材に向き合い、子どもたちとかかわっておられることです。

 

一方、様々な課題を抱えた我が国の学校での実践においては、個々の教師の教育観に負うところが大きく、突破口を見いだせない現状が少なくありません。こんな中でどう立ち向かえばいいのか悩みは尽きません。

しかし、手ぐすねを引いているだけでは何も前に進みません。

 ・ 常に目指す子ども像を念頭に、工夫した活動を重ねること。

 ・ 教育を語り合い、切磋琢磨する仲間を学校内外につくり、刺激し合いながら学び  合いながら確かな力を共につけること。

そんな活動の一助になればと、「創」は存在し続けています。