この度もまた、中村和世先生(広島大学)から、アメリカ インディアナ大学との国際授業研究会のご案内をいただき、視聴させていただきました。
この研究会は、インターネットによる国際会議システムを用いて、教員のグローバル資質の向上と日米教員の授業開発能力を高めることを目的として、インディアナ大学と広島大学の中村先生による美術教育の交流の会として行われています。年2回計画されていて、今回が3回目でした。
今回の発表は、尾道市立山波小学校6年生担任 青山寿重先生の実践でした。
瀬戸田町の耕三寺博物館の「百鬼夜行図」を鑑賞した後、「ぼくもわたしもようかい画家」となって自分たちの考える妖怪を描いて巻物にし、その後また博物館の本物を鑑賞するという青山先生開発の題材による実践でした。
自分たちが描いた作品も本物と並べて博物館に展示してもらい、子どもたちには一層心に残る取組となったようでした。
二度目の鑑賞では、「空間をうまく使っている」とか「妖怪の人柄が表れているようだ」などの子どもの声が聞かれ、「鑑賞―自分の妖怪表現―鑑賞」という指導計画のすばらしさが子どもたちの学びを深めたといえるのではないかと思いました。
図画工作科はもちろん、どの教科や活動においても、教師自身が創造性豊かな教材を用意できる力が必須であると、日頃から思っています。
教師の感性や教育観によって、教育の質が決まります。教育は正に「教師によって創られる」です。だからこそ教師は学び続けなければならないのだと改めて思いました。
美術教育が求めている創造性と、私たちの「創」において身につけようとしている創造的教育は共にあるものだと認識しています。
今回の発表の青山先生の実践で、教材開発の楽しさや子どもたちの変容ぶりに接して、また担任に戻ってみたいと思うほど、わくわくしました。