今年も「鈴木三重吉賞」の入選作が中国新聞に連載されています。
先日の「創」で、気に入った一篇づつを
(印刷して配布する)→(視写する)→(感想を書く)→(感想を話し合う)
といった一連の学習に取り入れたらいいと提案しました。
そもそも、入選者の多くが山間部等の田舎に偏っているのはなぜなのだろうかと、かねてより思ってきました。
彼らの環境(自然や人々)による日々の生活の違いを感じていました。もちろん指導者の努力もあるでしょう。
そんな中で先日の「天風録」に、選者である詩人、松尾静明氏の「子どもは頭で書いていない。体験という体で書く」という言葉があり、教育の方向性を示唆していると思いました。
体験に勝る教材はないと言います。
だからこそ、平成10年度の学習指導要領改訂の際には、体験学習を重視する「総合的な学習」が創設されました。
しかし、地域に偏りはあるものの、それは十分な成果を得るに至っていません。
これまでの反省を踏まえて、この度の新学習指導要領が改訂されました。
その「小学校教育の基本と教育課程の役割」の中で、「道徳教育や体験活動、多様な表現や鑑賞の活動等を通して、豊かな心や創造性の涵養を目指した教育の充実に努めること」して、体験活動の推進を示しています。
体験が希薄だと嘆く町中の学校程、より能動的・意欲的に教育課程に体験活動を組み入れることが必要だと考えます。