小学校現場で奮闘している広島の教師が、目ざす子どもの姿の実現のために「いい授業をしたい」「楽しい学校生活を提供したい」と集って学び合っています。


幼児教育シンポジウムに参加して

先週、友人がディスカッションに登壇した「広島市幼児教育シンポジウム」に参加しました。

 

昨年度より文部科学省の委託を受けて、幼児教育アドバイザーを活用して幼児教育・保育の更なる質の向上を図ろうとする事業のうちの一つでした。

 

そこで、4つの実践発表がありましたが、その中で私は、幼稚園・保育園と小学校の連携のあり方に示唆を得た実践が心に残りました。(友人がかかわっている実践です)

 

私も保幼小連携の重要性については、小学校に勤務している時から認識していましたし、それなりの実践も行ったつもりでいましたが、時間に追われる任務の中でとても十分といえるものではありませんでした。

今回は、その反省の時間でもありました。

 

しかし、近年ますます小学校生活になじめない新入生が増えていて、学校が彼らの対応に追いつかず苦慮している実態を見たり聞いたりすることが一層多くなりました。

今や、どんなに忙しくても取り組まざるを得ない差し迫った課題であると思います。

 

ところが、小学校生活になじみにくい児童がいても、子どもの立場に立って考えてみれば、無理のないことです。

幼稚園保育園時代の遊びや生活の中で(ゆったりとした時間の中で)、様々な体験をすることを通して幼児の資質や能力を育む生活から、 小学校では一変して、時間に区切られた教科指導を通して更なる資質や能力の育成を図ろうとするのですから、遊びから学習への移行を無理なく、楽しく行う方法を考えなければなりません。

 

そのためにはまず、小学校入学前の子どもたちの生活の実態を教師自身が知るところから児童理解が始まり、その上で、授業の組み立てが行われなければならないことを、改めて痛感しました。

そして、多様な保幼小連携のあり方を見つけて実践することだと思いました。

しかしこれらの取組は、決して教員が個別に行えるものではなく、学校体制の中で全体の課題として向き合うべきものであることは言うまでもありません。

 

これら、幼稚園・保育園との連携はまた、中学校との連携の重要さにつながることでもあると思います。

 

私たちは、乳児・幼児・小学生・中学生・高校生・・といった子どもの発達段階の一時期にかかわっているのですから、発達の全体像やその前後の実態を理解する努力が必要です。

 

こうして考えたら、教師の仕事は何と広く深いのでしょうね。

だからこそのやりがいがあるのも教師という仕事だと思いますから、続けて手を結びながら歩を進めていきましょう。